演奏依頼時のTPOについて考える

【写真】演奏依頼時のTPOについて考える

みなさま、こんにちは^^
本日は演奏依頼について、常々感じていることを書いてみたいと思います。

音楽は様々なシーンで登場します。例えば、レストランやパーティ会場でのBGM、講演会やイベントでの盛り上げ演奏、コンサート、リサイタル・・・・

突然ですが、想像してみてください。たとえば、レストランで恋人と食事をしている時に、失恋ソングばかりが流れてきたら、みなさんはどう感じるでしょうか。洋服や立ち振る舞いと同じように、音楽にもTPOがあります。結婚式で別れに関する曲はご法度とされていることは、皆さまもよくご存知ですよね。演奏家がもし演奏依頼を受けたのであれば、TPOに応じた演奏を提供する必要があります。では音楽・演奏のTPOをわきまえる、とはどういうことでしょうか。

 

演奏したい曲 と 演奏してほしい曲 はちがう


依頼されて演奏をする場合、構成を考える上で曲目選択も重要です。発表会や自主公演とはちがって、自己研鑽のための曲や自分の好きな曲を演奏するわけにはいかないことがほとんどです。大半の場合は、「相手のニーズをキャッチしたものを演奏する」ことが求められます。では、具体的にはどんなアクションをする必要があるのでしょうか。これは、私の個人的な見解ですが以下の3点をしっかり確認する必要があると思います。

①演奏依頼の趣旨をしっかり確認すること
なんでもいいから生演奏が聴きたい!等のフリーテーマなのか、それとも会の趣旨(テーマ)がしっかりとあるのか、主催者側に確認をすることです。

②主催者の好みやイメージのヒアリング
イメージを確認することで、方向性を一致させることができます。また、主催者の好みを反映することで、次の依頼に繋がるかもしれません。

③客層(=聴衆)の把握
どんな人が聴きに来る、あるいは参加する会なのかも重要です。例えば親子で楽しむミニコンサートなのに、演奏に1曲20分もかかる曲を披露したら、大半の子どもはじっと聴いていられないのではないでしょうか。(無論、音楽会のマナーを教えるという趣旨であれば、問題ないかもしれませんが・・・)

上記を気をつけることで、主催者ー演奏者ー聴衆間で妙な「ずれ」が生じたり、なんとなくちぐはぐな会になることを防ぐことができます。加えて、会の趣旨やイメージを把握できる方が、演奏者側もプログラム構成が立てやすいことも利点です。

 

演奏で「お金を頂く」ということ


演奏依頼には大きく分けて2つのケースがあります。それは金銭が発生しないもの(=無償)と、するもの(=有償)です。前者はボランティア活動として行なうケースもあれば、自分自身が演奏経験を積みたいがために受ける場合や、自分の力量やパフォーマンスを知って頂く機会、即ち自分のPR活動として行なう場合もあります。一方、後者においては完全なビジネスという扱いになります。なぜなら、お金を頂くということは、「相手のニーズにあうものを提供する義務」が発生するからです。たとえば、アイスクリームが欲しくてお金を払ったのに、袋の中からおでんが出てきたら困りますよね。もしも「あなたが演奏してくれるだけで、大満足です」というファンがついていれば別かもしれませんが、若いアーティストの場合はなかなか稀なケースだと思います。であれば、自分の演奏にはどんな価値があり、何を必要とされて自分に演奏依頼が来たのかを演奏家一人ひとりが真剣に考えなくてはならないのではないでしょうか。だからこそ、最高のパフォーマンスをすることだけに重きを置くのではなく、会の趣旨や主催者側のイメージ、客層を把握するアクションが必要なのです。演奏することをビジネスとする場合、演奏することでその対価(謝礼)を頂いている、ということをしっかり認識しなくてはなりません。(もちろん、無償の場合であっても同様と考えますが、お金を頂く場合は尚更肝に銘じるべきでしょう。)

 

顧客ニーズに +α自分らしさも加えて、“脱:一人よがり”


人の感情に触れたり、雰囲気づくりに貢献したり・・・音楽の力は偉大です。相手のニーズや趣旨をしっかりキャッチして、素敵なプログラムを構成することで、聴いてくださる方や会を主催される方が喜んでくださったら嬉しいですよね。もちろん、顧客目線だけで考えることがすべてではないですし、自分の得意分野でチャレンジすることも大切です。しかし、あくまでも「演奏依頼」の場合は主催者側の意向を無視したものや観客を置いてけぼりにしてしまうような演奏は避けなくてはなりません。

趣旨を把握した上で、自分なりの提案ができるようになったら素敵だと思います。演奏依頼を受けた際には、是非一人よがりにならないようにしたいものですね。

 


2017年03月24日 | Posted in コラム | タグ: , No Comments » 

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