【祝】音楽業界ニュース:内田光子さんがグラミー賞受賞!!

170214【写真】【祝】音楽業界ニュース:内田光子さんがグラミー賞受賞!!

2月13日、とっても嬉しいニュースが報道されましたね。
ピアニストの内田光子さんが第59回グラミー賞で最優秀クラシック・ソロボーカル・アルバム賞を受賞されたことが発表されました。

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ピアニスト・内田光子さんグラミー賞 共演アルバムで
(日経新聞 2017年1月13日)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG13HAO_T10C17A2CR0000/?n_cid=SPTMG002
※リンクは日経新聞WEB版に飛びます。
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今回の受賞作品は、ドイツのソプラノ歌手ドロテア・レシュマンさんと共演したアルバム「シューマン:リーダークライス、女の愛と生涯/ベルク:初期の7つの歌」で、内田さんはピアニストとして共演されています。

同じく映画音楽部門にノミネートされていた坂本龍一さんは受賞を逃しましたが、内田さん自身は2011年の最優秀器楽ソリスト演奏賞に続いて2度目の受賞となり、また日本クラシック音楽界においては、昨年の小澤成爾さんの受賞から2年連続の快挙となりました。

 

今さらですが・・・、グラミー賞とは?


グラミー賞とは、ミュージシャンや音楽プロデューサー、レコーディング・エンジニア、その他レコーディングのプロフェッショナルが中心となって、アメリカの音楽業界が大きく発展することを願い発足した組織、ナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス (The National Academy of Recording Arts & Sciences/NARAS) が主催する音楽賞のことです。1959年に第1回グラミー賞授与式がスタートし、今日では、グラミー賞は世界で最も権威ある音楽賞のひとつとなり、テレビにおけるエミー賞、舞台におけるトニー賞、映画におけるアカデミー賞と肩を並べる賞となりました。賞は音楽のジャンル別などによる81部門からなり、主要4部門(ビッグフォー)と呼ばれる「最優秀レコード賞(Record of the Year)」「最優秀アルバム賞(Album of the Year)」「最優秀楽曲賞(Song of the Year)」「最優秀新人賞(Best New Artist)」に毎年大変な注目が集まっています。

 

シューマン「女の愛と生涯」とゲーテ「初期の7つの歌」について


そしてこの度、ドロテア・レシュマンさんと内田光子さんが共演されたアルバム「シューマン:リーダークライス、女の愛と生涯/ベルク:初期の7つの歌」が最優秀クラシック・ソロボーカル・アルバム賞(Best Classical Solo Vocal Album)を受賞されることになりました。このアルバムに収録されているシューマンの『女の愛と生涯』は、ある1人の女性が、魅力的な男性に出会い、恋をし、プロポーズされ、結婚し、愛する人との間に子を産み、そして最後は夫の突然の死により深い悲しみに暮れるまでの、感性豊かな女性の心情を時間の移り変わりとともに丁寧に描いた作品です。また、ベルクの『初期の7つの歌』は、ベルクが生前作曲した83曲の歌曲の中で、ベルク自身がこの7曲を選び、出版された歌曲集になります。この歌曲集は、「夜」「葦の歌」「夜鳴きうぐいす」「夢に見た栄光」「室内にて」「愛の賛歌」「夏の日」の7曲からなり、それぞれ違う作家の詩を用いています。どれも自然や風景をうたった叙情的で幻想的な内容ですが、その歌詞はそれぞれ少女や女性的な恋や情愛を思わせます。どちらもドイツ語の歌曲であり情緒溢れる詩が特徴で、ピアノが完全な「伴奏」ではなく、時には演奏をリードする場面もあるように、ソプラノとピアノの対等なかけあいが室内楽の魅力をさらに深く色濃くした作品です。内田さんの温かく重厚感のある音色で聴くシューマンやゲーテは、どんな音楽になっているのでしょうか。想像するだけでワクワクしますね。

 

グラミー賞を受賞されて・・・「なぜこの曲で?」から考える。


内田光子さんのグラミー賞獲得は大変な反響を呼び、「シューマン:リーダークライス、女の愛と生涯/ベルク:初期の7つの歌」の発売元であるユニバーサルミュージックには注文・問合せが殺到しているそうです。内田光子さん本人は、この受賞に驚きながらも、「音楽を本当に愛しているわけです。ですからその愛情と、これに惹かれる気持ちが他の人に伝わって、それによって音楽の美しさが人にもし伝われば、これほどうれしいことはないんです」とコメントされています。「賞を取ったから素晴らしい」わけでは決してありませんが、グラミー賞に表彰されることで、普段接しているファンの方とはまた違った層の方に、この世にあるたくさんの音楽と音楽にかける並々ならぬアーティストの情熱と豊かな感性を伝えるきっかけになることは、やはり素晴らしいことだと思います。また、遠い地アメリカで、日本人のアーティストの演奏が評価され、国際的な賞を受賞したことは、同じ志を持つ若手日本人アーティストにとっても大変心強い希望の光ではないでしょうか。

しかし、内田さんは喜びのコメントともに、「なぜこの曲で?」という気持ちもあったと発表されています。内田さんをはじめ、アーティストが演奏し、また録音するとき、そこに想いのない演奏はないと思います。全ての演奏にそのときの全てを懸けて演奏した結果、グラミー賞を受賞することがあるのでしょう。内田さんの「なぜこの曲で?」というコメントは、ご自身が関った全ての曲に全力で向き合っているアーティストだけが言える言葉なのではないでしょうか。

振り返ってみて、今自身が携わっている仕事や勉強や音楽に対して、いつでも全力で向き合っているか、疎かになっているものはないか。今回の内田光子さんの輝かしいニュースと偉大なるコメントを見て考えるきっかけになりました。

何はともあれ、本当に嬉しいニュースですね!!
内田さんの受賞に元気と勇気をもらい、私自身も日々の仕事と研鑽に努めたいと思います。

 


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