台風ですが、ブロードウェイミュージカル「PIPPIN(ピピン)」を観てきました♪

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こんにちは。あや姉です。
台風と秋雨が続く中、現在、東急シアターオーブで上演されているブロードウェイミュージカル「PIPPIN(ピピン)」を観てきました♪ ※リンクはピピンの公式HPに飛びます。

ピピンのあらすじはこちら。

美しくカリスマ的な”リーディングプレイヤー”によってアクロバットサーカス一座が潜む魅惑的な世界に誘い込まれた、若き王子ピピン。人生を変える冒険と情熱に憧れる彼は、ある日「素晴らしく特別な何か」を探し求める旅に出る。

しかし、戦に出ても空虚な愛にふけっても、彼の心は満たされず、旅の途中で行き倒れてしまう。そんな彼を助けたのは、未亡人のキャサリンと彼女の息子テオ。やがてピピンは、彼らと幸せだが単調な人生を送り始める。

だが、それもつかの間。平凡な人生に落ち着く自分を恐れ、その幸せも手放してしまうのだった。

サーカス一座に魅せられ、自らの命を犠牲にしてでも「特別な人生」を選ぼうとするピピン。最後に彼が見つけた「本当の幸せ」とは・・・?

1972年にブロードウェイで初演され、当時もトニー賞5冠に輝いたブロードウェイミュージカルですが、2013年に再演され、その年のトニー賞でミュージカル部門と最優秀リバイバル作品賞を含む4部門を受賞したミュージカルの傑作です。また、今回の演出をしているダイアン・パウラスは、人間の可能性を超越したような壮大スペクタクルな演出で大人気の「シルクドゥ・ソレイユ」の演出経験もあることから、音楽あり、ダンスあり、アクロバットありな大迫力の舞台となっています。その中で、私が感激したシーンは以下の2つ。(ネタバレはしません。)

 

Got to find my corner of the sky
(この空のどこかに僕の居場所を見つけるんだ・・・!)


感激したシーンの1つ目は、冒頭部分。主人公ピピンが自分探しの旅に出ようと決意し、大いなる情熱と希望(野望?)を持って歌う『Corner Of The Sky』。

So many men seem destined
To settle for something small
But I -. I won’t rest until I know I’ll have it all
多くの人は小さなことで運命だと満足するだろう。

だけど僕は――。僕はすべてやりきったと思えるまで満足したくないんだ。
(中略)
I’ve got to be where my spirit can run free
Got to find my corner of the sky
僕は自分の魂が自由になる場所を見つけるんだ。

この空のどこかで。

若い人独特の?「自分は特別である」と信じたい気持ち。何も裏づけのない自信だけで突き進めるほどの無鉄砲さと危なっかしさ。そして、他人の心配を凌駕する情熱。

この曲は、まさにそういった感情や時代を思い出させてくれる歌でした。社会に揉まれ、何か目の前が曇って見えるような日は、この曲を聴いたら元気な気持ちになりそうです。

 

I never thought about how much I weighed
When there was still one piece of cake
(ひとかけらのケーキを食べるとき、私は自分の体重を考えたりしないわ!)


2つ目は、戦争を体験した主人公が、「戦いは空虚なものだ」と落胆して祖母のバーサを訪ねるシーン。このおばあさんは、とってもアクティブで、「クヨクヨしている時間はないのよ!」とピピンを激励します。何よりこのシーンで観客の度肝を抜いたのは、バーサ役を演じるプリシラ・ロペスが、歌いながら空中ブランコのアクロバットに挑戦してしまったことです!その年なんと70歳!!その声量も体力も、そして運動能力すら敵いそうにない私・あや姉(一応20代)は、ただただ彼女の堂々たる女優魂と飽くなき挑戦心に圧倒されておりました。本項目のタイトル“ひとかけらのケーキを食べるとき、私は自分の体重を考えたりしないわ”は、そんなバーサが歌う『No Time At All』という曲の一節。

I’ve never wondered if I was afraid
When there was a challenge to take
I never thought about how much I weighed
When there was still one piece of cake
チャレンジすることを選択するとき、私は恐れを感じたりしないわ!

ひとかけらのケーキを食べるとき、私は自分の体重を考えたりしないわ!
(中略)
Oh, it’s time to start livin’
Time to take a little from this world we’re given
Time to take time, cause spring will turn to fall
In just no time at all….
さぁ、生きることをスタートする時間よ

この世界であなたに与えられた時間は少なく、
それは春から秋に変わるほどの時間でしかない。
本当にあっという間なのよ!

空中ブランコで逆さ吊りの状態で放たれる70歳の現役女優からのメッセージ。だからこそ、ピピンは、そこにいる観客は、「難しいことは考えず、さぁ、挑戦するのよ!」というメッセージから逃げられようもありません。叱咤激励とはまさにこのこと。

そして、そんなバーサが最後に歌う一節。

I believe if I refuse to grow old
I can stay young till I die
自分自身が年を取ることをしなければ、

私は死ぬまで若くあり続けると信じているわ。

人生はあっという間に過ぎるけれど、何かに挑戦することはいつまでもあなたの人生を輝かせる――。破天荒なおばあちゃんですが、最後はそんなバーサの温かさに包まれるような気持ちになった一節でした。

 

多様な考え方をもつ登場人物が最大の魅力・・・!?


このミュージカル「ピピン」で特に好きだったのは、多様な考えをもつ登場人物がめまぐるしく自分の生き方を主張する(声高に歌う)ストーリー展開です。若さゆえ絶対的な自信をもつピピン、無学ながらたたき上げで一国を築き上げた王である父、自分の息子に王位を授けたい継母、そんな継母に追放されたいつもアクティブな祖母、平凡な生活に幸せを見出そうとする未亡人・・・。どんな生き方に対しても、何か共感するところがあり、また否定する気持ちにもなり。そしてそんなピピンや観客の心を見透かしたかのように、劇中ずっとリーディングプレイヤーが揺さぶりをかけます。色々な人の価値観や感情に触れ、様々な立場を疑似体験することで、観客自身も「自分の生き方」を振り返るきっかけをもらえているような気がしました。

ある意味、嵐のように怒涛でアクロバティックな登場人物たち。
観終わった後は、なんだかもうお腹いっぱいでした。(笑)

色々な人生に触れたことで、違った価値観をうけいれる受容性も育まれた気がします。
機会があれば、ぜひ皆さんも足を運んでみてくださいね!

 


2015年09月10日 | Posted in BLOG | タグ: , , No Comments » 

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